ゼロ・ダーク・サーティー

23日の話です。日記じゃねえ。

二時間半越えの大作です。なんか昨日みたらアカデミー賞候補だったのね。
CIAの情報分析官が9/11から十年近くも執念深く追い続けてウサマビンラディンの所在を突き止め、射殺する話。これ日本だとこの時期だけど、米国だと大統領選直前らしくてプロパガンダ全開路線だそうです。ま、映画の出来には関係ないけど。

大きく分けると、前半が情報が全く集まらない挫折寸前、中間は手がかりから情報戦の様相、最新手段から人海戦術まで使いまくる一番面白いところ、終盤は軍の特殊部隊の急襲という盛り上がりそうでちっとも盛り上がらないラスト。悪い意味ではなく、特殊部隊の職人的な地味で堅実な行動がリアルでいいのだが、午前中に見た無駄に撃ちまくるダイハードと対照的で、ほんとに盛り上がらない。無駄撃ちは一切無いし、撃てば当たる、当たれば殺す。しかもきちんとトドメを刺すものだから動かない敵はほんとに絶対動かない。油断もへったくれも無いんで、ほんとに一方的。被害0です、さすが。

一番面白かったのは中盤のある手がかりから一気に捜索範囲を絞って行って核心の情報に至るまでの流れ。というかスピード感があるのはそこだけでそこ以外は地味です。淡々と情報収集して銃火器とか一切でてきません。どっかのスパイ映画みたいに街中をバイクで走り回ったり銃撃し合ったりましてや殴り合いとか0です。というか敵を視認できるシーンもほとんど無い。ほんとに地味な映画です。しかも長い。正直言って最初の一時間くらい飛ばしてもほとんど問題ないです。まあ同僚が自爆に巻き込まれるとこと、主人公が爆破テロに巻き込まれるのは見てもいいかな、くらい。

それにしても主人公のマヤがなんであんなに優遇されてるのかわからんかったなあ。モデルになる人物が居るんだろうけど、まあ普通に考えて若い女性じゃないだろう。そこんとこだけがちょっと違和感あるくらいでそれ以外はとにかく地味に地道な情報収集と分析、そして直感。あと拷問はちょっとわらった。