ベルセルク 降臨

そういえば見てないなーと思って検索かけたら、最寄りの映画館では今日(2/22)が最終日でしかももう最終上映しか残ってない始末。とりあえずインターネットチケット予約してから出発。チネチッタへ。明日(2/23)はチネチッタの日でまとめて観るつもりだから、連チャン予定。
ラスト上映という事もあってか、かなりの埋まり具合。内容はグリフィス拷問中から奪還、蝕というかなり濃い部分。2時間以下に納められるのか、と思ってたけど実際に観てみたら、原作にあるほぼすべてのエピソードを入れているのに急いだ印象の無い巧い作りでした。特にラストの蝕のシーンは鷹の団のメインメンバーほぼ全員がきっちりと殺される所を描いているし、あれやこれやの規制シーンも入れ込んでました。あーこれはたしかに規制されても仕方ないなあ。
そもそも成年コミック雑誌で連載されてる中でもエログロ手加減無しの作品を劇場版にしようという時点でかなり大変だろうと思ったけど、やっぱり全年齢化は無理だったか。その分、表現に関してかなり原作に忠実な作り。原作ファンも満足してると思います。若干他人事な書き方してるのは、原作コミック持ってないんで多少記憶違いもあるということです。
それはそれとして、グリフィスとガッツの関係性が複雑というか微妙というか分かりづらいというよりも余人には理解できないんだろうな。実際のところなんでも自力で手に入れて来た男が手に入れたものに違いを感じる感情がいまいち理解できなかった。ガッツが欲しかった理由、というかガッツでなければいけなかった理由がつかめない。強いって言うのは理由の一つだろうけど、それだけじゃないだろうし、特別扱いする必要も分からない。もしかしたらほんとにただの強さに憧れたのかもしれんけど、それならそれでグリフィスってのはほんとに大きいだけの幼児という純粋性の塊だったということだろう。欲しいものは欲しい、そのために他のすべてを犠牲にする、そこに覚悟は必要ないかもしれない。結局のところ黄金時代編という話の全てはグリフィスが主人公の話だった。
本編では主人公はガッツということになってるし、ベルセルクというのもガッツを表してるんだろうけど、ガッツの代わりは居るかもしれんがグリフィスの代わりは居そうにないし、ガッツのやってる事は時代に逆らってるといっても過言じゃない。あきらかに敵は魔王なのにやってることがアンチヒーローだもんなあ、どう決着付けるのか、というかそこまでたどり着けるかどうか気になる。