マルドゥックスクランブル排気 舞台挨拶

今日が封切りのマルドゥックスクランブル。チネチッタで舞台挨拶があると聞いて遅まきながらチケット探したらまだ購入可能ということで購入したのが先週。会場に入ってみたら、最後列の隅の席ということでぎりぎりだったようです。情報は大事ということで。
原作読んだのがかなり前で、実際のところ一度別の制作で企画発表のときはかなり期待してたものの、その会社が倒産してポシャってそれから数年後、劇場版での制作とあっていろいろ曰く付きな作品。原作は三巻立てで劇場版も三部立て、そのうちコレが最終巻。いやー長かったな。
原作はいま天地明察で注目の冲方丁先生。ピルグリムイェーガーとかで有名です。いや、それはマニアックだ。とにかく代表作とか多数で知る人ぞ知る作家さんです。ラノベとかも書いてます。そっちは読んだ事無いけど。
小説などを映像化する場合、ちゃんと作ったら一巻あたり30分で3話はかかるとか聞くけど、正直エピソードだけで構成してるようなラノベの話でかなり心理描写とかを詰め込んだSF小説とかなると60分で一巻消化とか無理だろと思ってました。割と無茶だったけど、心の動きとかは自然に出来てたと思う。特に前半丸々ブラックジャックにして心理戦だけにしたのも良かった。そうでないとただのアクションものみたいになっちゃうし、心の変化を描いてるっていうのが伝わる。だからこそ、だれも殺さないっていう選択肢も出る訳で、それが最後のトリガーの無い銃に繋がる。でも原作の情報量にはどうやっても追いつかない。
舞台挨拶でも言ってたけど、原作者の書いた最初の脚本だと170Pくらいあったらしい。それを60Pまで減らしたとかで、ほんとどれだけ入ってたんだよ。
三部も最低限描いてほしいシーンが全部入っていましたけど、トリガーの無い銃の説明とかベルウイングのシーンとか無かったな。まあ、そこらへんは無くても問題ないかも知れない。スナークして疑似重力の隙間見つける所は必要だった気もするけど、SFノベルで賞をとってる割に、むしろ心理的なものを重視した作品だから、そういったところが少し物足りなかった。投稿作品から規定の数倍の枚数書いたりしてたらしいから、ほんとはある程度長い作品じゃないと良さが出せないかもしれない人なのかも。面白いけど読むと疲れる。次は光圀伝かな。
上映後、舞台挨拶で原作者の冲方丁氏、バロット役の林原めぐみ、監督の工藤進氏の三人登場。いろいろと面白い話と面白い話し方してました。特に原作者。あと割と深い話してた主題歌も歌ってた林原さん。あんまり喋らない監督。あっという間に30分過ぎて舞台挨拶終了。主題歌の話を聞いて岡崎律子さんのことを思い出したのは私だけではないと思う。