乙女企画クロジ☆Vol10「異説金瓶梅」

割と久しぶりな演劇鑑賞。11月にあったあなピグモの公演は二種冷凍技士の試験とかぶって観に行けなかったし。ほんとは去年の3月公演予定だったけど震災の影響で一年延びた、ある意味待ちに待った公演。
代休消化の為に早めのGWに入った金曜日、なんだけど月曜から普通に出勤です。というか日曜からだったのが、いろいろあって一日延びた。もっと言えば元々土曜から出勤だったかもしれないというひどい状況。どうでもいいけど。
元々自転車で行こうと思ってたけど、雨がなかなか止まないので電車で移動、今考えるとこのせいでお気に入りな手ぬぐいを紛失するハメになったりもするけどそれはそれ。昼過ぎまでぐだぐだやって電車で移動。夜にやってる「ストライクウィッチーズ劇場版絶叫上映会」のチケット引き換えを済ませてから、軽くゲーセンで時間つぶし。久しぶりのエイリアンVSプレデターをやる。一番やってた時期なら三機設定でワンコインクリアも出来たんだけど、今は三面途中で全滅した。せめてクイーンくらいまでは行きたかった。飯食ってシアターサンモールへ。
実績も人気もあるところなんで、座席は満員。演劇の方向性がわりとはっきりしてるんで、客層も落ち着いたもの。まあ、現役の人気声優さんが出るってんでたまにひどいのが混じったりすることもある劇団とは違うかな。別にそれが悪いとはあんまり思わんし、どんな形であれ演劇に興味を持つ人が増える事はいいことなんじゃないかな、くらい。公演中に叫ぶバカは消滅してほしいけど。
内容としては題名通り中国の4大奇書の一つ「金瓶梅」を元にしたもので、はっきりいっていつものクロジらしい恋愛憎悪嫉妬に痴情のもつれやらドロドロしたセクシャルな話を割と屈託なくやってた。まあ、下手すると舞台上で全裸だすようなものもあるんで、異端でもなんでもないんだけど、アニメとかで名前知ってて観に来た人はドン引きするかもしれないんで、人に勧めらんない。あなピグモはあなピグモで心理描写やら心象風景表現が多過ぎてこれもこれで人に勧めらんない。そんなのしか観てない訳じゃないんだけど、どうもそういうのが記憶に残るかな。
舞台上は割とこった大道具で、金持ちの愛妾いっぱいな話で芸妓のような見せ物小屋みたいな作りが複数出来てて逆にここの演技が観づらい部分があったのは事実。逆にこういう同時に複数の場面を視界に入るようなセットで行われる、台詞以外の演技を観るのが好きなんでこういう演出は割と好み。特にここはそういうわざとメインのシーンの横で気づくか気づかないかみたいな演技とか同時進行する複数のストーリーラインを多用するんで、そこに注視するのが楽しみだったりします。まあ、人によっては視点が定まらないとかいう短所になりかねないけど。というか、今回の脚本はクロジのメイン二人があまりにストーリーの主線から離れ過ぎな気がする。そのせいか、視点をどこに置くべきか割とラストまで定まらなかったりする。まあ、結局のところ金蓮だけ観とけばいいんだけど。


こっから先は割と主観入れまくりなんで無駄話。
金蓮のひと、クロジのメインとも言う人ですが終始一貫した田舎臭い演技で正直ウザいキャラをウザく演じられてて徹底してると思う。まるで好感の持てない人物像をいやな感じに演じてラストまで共感できなかったんですが、ここら辺は自分のパーソナリティなんだと思う。正直言って、恋愛沙汰で人が死ぬのとかあまり理解できないし実感できないっていうのがあるんだよなあ。ダメかも。
其れに対して超ダメ人間いや、クズだな才覚はあるんだから、の西門。こっちの方は共感はまるで持てんが行動に対して理解できる。死ぬ間際にイイ人になる辺り少年誌の悪役かよって感じだし。でもなんというか、救われない人間像って描かれてるけど多分罪の描写が原作よりも少ないからじゃないかと思う。結局のところ直接は誰一人殺してないし。正直出演者の中で一番イケメンだし。
あと印象に残ったの役者さんは、特にない。なんというか言ってしまうと割と人物多い割に、必要性があんまり感じなかった。強いて言えば西門と金蓮、瓶子がいれば出来てしまう話なんで、それ以外はいくらでも入れ替えが利く。武松ですら居なくてもなにも問題が無い。そう言う意味だとちょっと冗長な感が否めない。そうそう瓶子役の生天目仁美さんは元が劇団出身だけあって存在感が違う。役者をずっとやってるっていう感じがする。派手な演技とか声でどうにかするんじゃなくて細かい動きが割と目に留まる。台詞のない演技と言ったら昔、福岡に居た頃に観た二人劇のラストで舞台からハケる瞬間のホンの一瞬の動きが今でも記憶に残ってるけど、そういうところが少しある。どことは言えんけど。


そんなこんなで一年待った演劇で満足なんですが、次があるんであんまり感想書けんかった。書き始めたら裏表埋め尽くすくらい書いてた時期もあったんだけど。ということで終わり次第劇場抜けて
角川シネマ新宿に移動しました。次は何観に行こうかな。