弱虫ペダル

最近というか自転車ブームとやらで自転車漫画が増えてきてるけど、どうも作者に自転車への愛情が感じられないのが多いな。別に本当に好きかどうかなんて問題じゃなくて、そう見せる描写がおおいということで、結局のところ漫画の上手い下手の話であって、本当に好きなら自然と出てくるし、そうじゃないならそう見えないように見せる工夫がほしいところ。だいたいそういうなら人が死ぬ漫画描く人はみんな殺人鬼になるし。
んで、これなんだけど、どうもそういうところが垣間見えて好きになりきれない。シーン単位でいうと好きな場所おおいのに。
坂道がまったくもって自転車への知識が薄いこととかもありえないし、人の自転車を無断で改造するという行為も信じられない。シャカリキの鳩村張りに切れていいシーンだろあれ。フォーム崩れるし。ペダル交換のところとか硬い路面に投げて渡すとかほんとうに白けた。レース中に傷つく、故障する、乱暴に扱うのはそれは速く走るために必要だからこそやるのであって、そのために丈夫で精度の高いパーツというものが存在するのに、あんなレースに関係ない状況で投げ渡すって本当に自転車すきなのか?こいつら。速く走るために乗ってるとき以外は過敏なほど丁寧に整備するものだろうに、ほんとになんか信じられん。
ほかにも市民レースとかならまだしも高校生のトップレースみたいな場所で落車、最後尾からトップに追いつくとかどれだけ他のレーサーばかにしてんだよ。わかりやすい演出に安易に逃げてるだけにしか見えない。
演出という面ではサンデーの安易さもひどいけどな。メジャーの選手の故障がないと話を作れないあたりもそうだけど、最近始まった自転車ものはなんというか、ひどい。初ロードを手にするあたりもなんかもう頭おかしいくらいの気の変わりようだし。あれだけこだわってたはずのぼろい自転車を一瞬で見捨てて乗り換えるって一体どこに共感すればいいんだ?んで、よくつかめもしないうちに父親死亡。これでどうしろと。そもそもプロなら他人の迷惑になるような場所で練習してんなよ。監修いるのにそれか。
好きじゃないなら描くなといってるわけではなくて、面白くないと感じさせたら負けなんだよな。オーバードライブとかは論外だけど。あれ自転車漫画じゃないし。そういう意味ではテニスの王子様は勝ち。あれテニスじゃないし。