やっぱりラストの戦闘はパワーバランスが主人公側に傾いて、一方的になる方が面白いと再確認した。菊地秀行氏の小説とかでありがちだけど、そこに至るまでに説得力を持たせれば最終戦闘が一方的になっても問題ないし、最後の最後までだらだらとやり合うのは演出の手抜きだと思う。そう言う意味では残りアミル・ガウルが分離してからの展開は燃えるものがあった。
しかし、そのあとが不完全燃焼気味。生死不明とかならまだしも、普通に生きてて移動手段も持っているようなゼッドがなんで周りから姿を消す必要が有るんだ?いくつか考えられるけど、最後に居たのは元の世界だったとしたらノアは置き去りというひどい展開。でもまあ元の世界だと余命幾ばくもないノアだからそっちの方がいいのかもしれんが、どっちにしても生死不明になる理由が見つからない。もしかしたらスピリットの消えた世界で唯一残ったアミル・ガウルごと姿を消した、というのは考えられるけどそうでも無さそうだし、単純にめんどくさくなっただけか。
一年ものを通してみたのは結局これだけだった訳ですが、満足いくクオリティでした。主人公はやっぱり、高い能力と自主的に物語を動かす側に立つものが見てて楽しい。結局この世界のパワーバランスどころか国家の存在も動かしまくりで、まともに国として残っているのはテンプラーだけで、他はほとんど戦災復興中という状態。挙句テンプラーだけは復興完了、というある意味いつでも世界制覇できる状況という危うい決着がすごい。子供向けなのに子供に媚びてないというコンセプトが残りすぎて笑えました。

追記

時間経ってからちょっと思った事を書く。
力を求める事を否定した次の瞬間に、アミル・ガウルに力を借りようとする。いいのかそれは。
爺が全ての元凶のような気がするんだが、ロイアを守ってゼッドに呼びかけていい人っぽいぞ。あれで生き残ってたらどうしようもなく悪人だったのだが、まあ死んだらそれ以上は言ってもしょうがない。惜しまれてるあたりも出来過ぎ。
ノアが廃人になってるけど、これはなんでだろう。タスカーに首締められて酸素不足で脳がこわれたか?