時をかける少女(映画)

やっとこせ観て来ました。

先日出来たばかりの川崎駅西口ラゾーナにある109でやっているとの事なので、毎度のごとく自転車かっ飛ばして観に行って来た。着いたのが8時10分くらいで、時間表見ると8時15分から。チケット売り場には10人くらい。しかも手際悪し。
そんなこんながあったもののなんとか予告中に座席に付く。およそ3割くらいかな。まあレイトショーだしこんなもんでしょう。

内容は夏休み前の数日という話で、夏の暑さを感じさせるものだけに夏のうちに見ておけば良かったとちょっと後悔。それでもこの映画の清々しさは伝わって来た。主人公がすごく小市民的ですごく素直ですごくおバカな所が物語をシンプルかつストレートにしていて、テーマがまっすぐに伝わってくる。SFというほど厳密な科学考証が必要ではなくちょっとしたおとぎ話という感覚なのは主人公がタイムリープという反則的に便利な能力を極めて無駄に使っている所だと思う。カラオケを楽しむ為だけに何回も時間を飛ぶ所とかは、これでもかというくらい繰り返すあたり既に日常のレベルまでタイムリープを落し込むのに重要だと思う。

実際、おんなじ映像を繰り返し見せる場面が多く、得てして手抜きにも見えなくないが、同じ事の繰り返しこそが日常であって、主人公の単純さと相まってタイムリープの重要性があっというまに下がって行くのは脚本と演出の妙だと思う。それでいて最終的にはああなるのは、結局のところなんにも変わっていない日常の中で、主人公の内面だけが成長したという点ではタイムリープが有っても無くても良さそうに感じるのも狙い通りなんだろう。

しっかし主人公を徹底的に酷い目にあわせるのは逆に笑える。あんなに頭打ってたら馬鹿な頭がもっと馬鹿になるぞ。
やっぱりタイムマシン作る方に向うのかな。とりあえずやる事っていうのはあの絵をどうにかする事なんだろうけど。待ってるっていうのは本人じゃなくて、その行動とその奥にある心情だと思うけど、意外と将来の科学者とかになるのも有りかな。