シャッターアイランド

前から気になっていたシャッターアイランドを観に行ってきました。いつもの港北109シアターでだいたい20人くらいだった。結構高齢のご夫婦が目の前に座ってたけど、なんか明らかにこの人達寝てました。完全に頭が横になってたし。まあかなり難解な作品なのは間違いない。
そもそも始まる前に錯視の図を見せて人間の脳は騙されやすいだのの説明から入って、この映画の結末は誰にも話さないでくださいの注意書きまで入るわ、伏線がありますよーとの説明まで入るんだから、最初っから観てて疲れる気がしてたが実際のところ不自然な動きのひとばっかりでむしろまともな所作の方が少ない始末。これ伏線っていうのかな。
舞台は戦後まもなくに設立された、精神病の囚人だけを集めた離島の治療施設で起きる患者の失踪事件を調べるために島にやってくる連邦捜査官のペアが巻き込まれる謎やら陰謀。誰が見方で誰が敵かわからない状況やらクローズサークルな状況とか緊迫感がありすぎて正直疲れます。けど、連続殺人が怒る訳でもなく謎は深まるが犠牲者が増えないのであまり、危機感は無かったなあ。そう暗示させるものはいっぱいあったけど。しかしまあネタばれしないで説明書くの無理だよ、これ。というか、この設定すら怪しいんだから。という訳でネタばれ防止行。











壮大な夢落ちだったー!
もしくは、コピペの「お前がそう思うんならそうなんだろう お前ん中ではな」*1という状態。
結局のところ開始から終盤まで何一つ真実が描かれていない、という叙述トリックに近い映画なんでどこが伏線、というレベルじゃなくてこの映像自体が伏線。強いていえばヤケに入る笑い声やらうるさいくらい鳴る音楽が伏線というのだろうか。心象風景と現実風景の違いが無い上にシームレスに繋がるもんで一体なにを信じればいいのか客観的な事実がまるでないという。挙げ句、ちっとも治ってない上にあきらかに結末後にディカプリオがロボトミー化されるような描写でもう完璧に救われてません。後味悪いなー。
結局のところこの映画ってその描写すら真実であるかどうか曖昧なんで解釈は自由という事なのかもしれない。これって投げっぱなしと紙一重だなあ。これはミスリーディングでもなんでもない。そもそもが嘘なんだから。正解と違う答えに導くも何も正解がまるで存在しない。こないだ観た「いばらの王」とはある意味真逆な作品でした。