劇場版 東のエデン2 Paradise lost

100分くらいの結構な長編だった割に、長く感じなかった。場所の移動が多いし、さらに複数のラインが同時進行してて場面転換が多いんで冗長さはないというよりも急いでる印象の方が強かった。時間軸としてはアメリカから帰って来てから翌朝の6時までくらいの半日にも満たない時間なのにリアルタイムで進んでいるかのような描かれ方で、あっという間に終わってしまったな。それでもラストは語りでやってる辺りはまったくもって尺が足りてないみたいですなあ。実際問題として、ニートニートと描写してる割にここで出てくるニートって基本的にアクティブだったり世間に積極的に関わろうしたり、これってニートじゃなくてただの不就労者なだけじゃねえかな。働く意欲はあるのに働く機会の無い、ような人は基本的にニートと呼ばないし、あんなに行動的ならフリーターくらいにはなれるだろ。どうもニートの定義がわかり辛かったな。攻殻やらで感触掴んだのかどうか知らんけど、ラストの締めを語りで済ませる辺り、どうにもイメージがはっきりしてない印象があるんだよなあ。難しい用語で視聴者をわかった気にさせる、もしくは問題提起だけして投げっぱなしってのは、どうにも世間に向けて管を巻いてる酔っぱらいと変わらんし、もっといえば、アニメに限らず娯楽作品で世間を変えるなんて事に対して制作者の諦めみたいなもんが漂っててすっきりしない。結局どうしたいんだ、というメッセージはあるのにぼやかして集中攻撃を避けてるようにしか見えない。