劔岳 點の記

実家でごろごろしててもよかったんだけど、おばさんが涼しいところがいいということで映画館に行く。宇城バリューの映画館で何やってるかのぞくとターミネータ4とかアマルフィとかと一緒にポケモンの公開初日ということで夏休みの初日も手伝って子供達があ多い。必然的に親もいるのだけど、映画館内の休憩所が埋まってる。しょうがないので立ったまま軽く時間をつぶして、劔岳を母親と一緒に観る。
映画の内容は、明治40年頃の陸軍の測量班が日本最後の未記載地である劔岳に三角点を設置する話で、前人未到の山とされているところに山岳会と呼ばれる民間団体と陸軍のプライドで登頂競争をするはめになるというもの。いまいち主人公の人は初登頂にこだわっておらず、地図を作ることを優先してるのだけど、陸軍が手を回して一帯を封鎖とかすれば?とか思ったり思わなかったり。
ネタばれあり。





実際に劔岳にアタックするのは終盤も終盤でそこまではアタックルートを探したり、山岳信仰で手間取ったり親子の対立があったりで、正直言って映像としてはきれいなんだけど、達成感がまるででてこない。そういうものを期待していると前半眠くなるかも。とにかく山の自然はきれいだし、外は真夏というのに吹雪で凍死しかねたり、涼しさ満載なのだけど、登頂にあらゆる犠牲を払って全身全霊で挑む、という感じはない。というか実際にアタックかけてからはほとんどトラブルらしいものはなかったし、シーンとしては10分くらいで無事に成功して三角点設置するんだから、なんか意外と簡単じゃね?くらいの感覚。山岳会の連中もかなりあっさりと中略して山頂にいるし、最後のシーンとしてはちょっと肩すかし。あと測量の邪魔なんでとっとと下山してください。
それでも、山の厳しさや仕事にかける静かな情熱など、人間ドラマとしては面白かった。現実としてこの真夏のさなかに凍死者がでたりする山の厳しさははっきりと感じられた。あまりにタイムリーな事件だよな。事故と言っていいのかわからんよ、北海道大雪山
あと、修験者すげえ。