争いのないステージ

争うことと競うこと、つねにそらが口にして悩み続けたこの簡単で難しいこと。
一つの役に対して、複数のものが臨めばかならずそこには衝突が生じ、敗者と勝者が産まれる。しかし、そらが目指したのは、争いの無いステージ。全員が笑顔でいられるステージ。矛盾していているようで、存在していないような世界。だからこそ愚か者の道かもしれない。
私の中では、そらの目指すものが「争いのないステージ」ではなく、「認め合う者達のステージ」だと思っています。この役は自分だけが演じられると言った自信とこの人しか演じられないといった認識。他と己がともに役に対して認めあうこと。それによって全員が演じることのみに集中できるステージ、そして、全員がステージを成功させるためだけに全力をかたむけることのステージ。演じたいと思うステージ。それこそが争いのないステージということだと思います。そこに至るまでの道には役を競う衝突があってもいいし、敗者がうまれてもいい。しかし、最後に観客の前では自分の役目を見付けたもの達による争いのないステージにする。そのためには主人公を演じるものは全員の信頼を受けることのできる人物でなくてはならない、真のスターでなければならない。今回そらが全員に認められていることと同じステージに立ちたいと思わせることこそがが真のスターの条件である。そこにいたるまでの成長記こそがカレイドスターというアニメだったとおもいます。