ピースメーカ

新撰組が、ワイアットアープ愛用のコルトで敵をみなごろす、文明開化直前の戦闘スタイル変化の過程を丁寧に描いて行く意欲作。
全員装備。全員早撃ち。death or die
ではない、普通の幕末もの。幽霊とか妖術とかでるけど、まあ普通。

基本的にこいつら全員士道不覚悟で切腹しろよ、っていうくらい覚悟の決まってない連中でちっとも爽快感のない新撰組
作者が女性だけあって少女漫画っぽいつくりなのは個性と言うべきものですが、主人公がへたれすぎでむかつきます。
所詮言っていることはきれいごと連発で余計に人を傷つけているだけの存在のくせに人斬り集団のなかでのうのうと暮らしてる主人公をみると、単に美男子だしたいコンセプトにむりやりガキをつっこんでるダケなんだろうな、と感じます。
目の前に居るのは家族も恋人もいる人間を何人も斬っててその上で平然と出来ている気違い集団ということに気づいていないなら、おそろしく鈍い人格の持ち主としか思えない。
仮に被害者の身内に襲われても理由も予想できない屑にすぎないんじゃないかな。
そのことに気づいているなら、逆に結局居場所を利用しているだけの卑怯者以下でしかないですが。
要するに、きれいごと言うにも覚悟が必要ということで、そこがちっとも現れてこないところが歯がゆいといったところで、別に鮎ねえの出番がなくなったことに関する小言ではありません。
あー、あの独特なイントネーションのしゃべりは癒されてたのになあ。