のぼうの城

毎月1日は映画の日。ということで川崎駅周辺の映画館を見てみると、のぼうの城ねらわれた学園、007あたりが興味深い。あとはリンカーンとか。ヱヴァはもう一回くらい観に行とくべきか。
という事で、昼過ぎの回を予約して川崎駅へ。気温が低くて移動がつらいですな。


映画の内容は、豊臣秀吉の統一事業の終盤、小田原攻めの関連で石田三成を大将とする枝城攻略部隊のお話。はっきりいって戦略的に大した意味の無い戦闘であり、政治的な意味でしかやる必要の無い戦闘。この時点でただの戦術面でしか注目できないという設定。

そんな訳で、忍城側にどうやっても戦略的な目的が見えないのが気になった。まあ、世情的にみれば、およそ戦国時代の最後の戦争となる可能性もある小田原征伐なので、最後の武功を立てて、その功績で有利に開城するっていうのがギリギリのラインだろうな。イゼルローンかよ。
序盤で割と勝ってますけど、所詮戦術面の局地的な勝利であって、どんだけ勝っても最終的には物量で押しつぶされるの分かってる。こいつら結局農民巻き込んで全滅するのも考慮してたんかな。そこらへんが曖昧なんで、のぼうが誇り高い、とかで開戦するシーンはどうやっても共感できんかった。下手しなくても全滅してたぞ、これ。

戦国時代を描いた映画としては、割と血も出れば首も飛ぶので泥臭い戦闘シーンが見られて、昨今のなんか人死んでないんじゃねえか?みたいな薄い映画とは一線を画すものだったと思う。火攻めで人が燃えてます。邦画でこんなにやってくれるのは久しぶりな気がする。CGなのかなあ。あれ。

CGと言えば、ロケ地がどこか分かりませんが、割と農村だとか広大な見晴らしとかリアルに日本に残っているとは思えないくらい、広さと距離感を持つ地形でそれだけで観る価値あった。でもCGなんだろうなあ、あれ。後半の水攻めとか川を塞き止めたくらいであんな土石流が出る訳ないだろ。迫力ありすぎてあれはないわあ、と逆にしらけたわ。去年だったら絶対に放映できなかったろうな。