劇場版蒼穹のファフナーHeaven and Earth

テレビ版は一体なんだったんだ、というくらい作品世界では何も解決してませんでした。フェストゥムの方は数を増やし、人類はまとまらず、龍宮島は孤立無援。なんか書いてて絶望的な状況なんですが、意外と龍宮島は平穏無事でした。祭やってるし。
フェストゥムによる自然受胎が不可能な時代に出来た、初めての自然受胎児を中心にして、環境に適した進化と言うべき新しいちからをもった子供たちによる異種族生命体との対話、というとニュータイプやらなんやらで良く聞く展開だなあ。最近とみに続けてそういう作品をみているせいで王道っぽい展開に感じた。でもよく考えると、勧善懲悪っぽいどちらかの殲滅戦こそがロボものの王道だったはずで、こういうのは新しいものなんだよな。
ま、それよりも今をときめく冲方丁氏の脚本ということで、言葉の選び方が平易なはずなのに展開が難しい。だいたい、ファフナーに乗ると性格が破綻というか偏向するという設定があるからどいつもこいつもキャラが極端になってあまり好感持てないから、どうにも戦闘シーンが痛々しくってみてらんない。かっこいいシーンなのに戦闘シーンは付録みたいなもんで、対話と会話こそが本質、というか武器。
それでも映像的には数万を超える敵に対して一桁の戦力でほぼ絶望的な戦闘でありながらこないだのガンダムみたいに一騎当千な戦闘じゃなくて一体ずつなんとか倒してるのはリアルでよかった。けど普通に考えてとても成り立つもんじゃないのがな。
最後は結局どうなったのか。どうやっても決着らしい決着着かないみたいだし。