異世界の聖機師物語6巻「バカンス」

んー、全体的によく出来てるんだけど戦闘シーンがどうにも緊張感無いなあ。ただでさえ高スペックすぎる剣士がいるもんだからピンチになりようが無いんだけど、なんというか超人じみてるんだけど超人にみえないというか、ゆったりしてるからなあ。はったり、ケレン味のない戦闘で、派手に立ち回ったりしないから、ただただ剣士が雑魚をあしらっているだけにしかみえないのが原因と思われる。無駄に爆発したり土煙とか上げる必要があるかも。まあそもそもが天地シリーズの戦闘なんてストーリーのつまみみたいなもんだし。
フローラのうざさがうぜえ。瀬戸様とおなじような策略家なのに周囲にはそうと感じさせず望んでトラブルメーカーになる立ち位置なんだけど、ひとつだけ決定的に違うのは剣士に敵わないというところか。まあ瀬戸様はあのなかでは人間的にぶっちぎりで最強なのでトラブルが起きようがなにしようが動じないしなにより、その場で最善と思われる選択肢を選ぶので、そのメリハリがついててすごく好感?がもてるけど、このフローラはそこらへんがないのがなあ。戦闘中に邪魔をするようなまねをするな、というかそれをはっきりと拒絶しない剣士がへたれすぎる。まあ、瀬戸様をどうにかしようなんて無理だけど、こっちはどうにか出来るのに流されてる剣士がよわすぎるんで、よけいにフローラうぜえ。二回言いました。
あと、ダグマイアの小物っぷりが見るも哀れ。がんばってるのはわかるんだけど、どうにも小物臭がただよう。というのも実力があるのはわかるんだけど、他を認めることが出来ないのが明確すぎる弱点だしな。身体的な能力とかで決定的に負けてるんだからそれ以外で対抗すればいいのに、人を見下すしか能がないのが小物すぎる。でも、今回は年長者の諭しがあって少しばかり今回は成長した模様ではある。まあ世間的にいうと悪いほうに成長してるんだけど、それでも小物よりははるかに魅力が増してきました。あとはどう倒されるかだけだったりする。うわ、かわいそう。
幼なじみの女の子に能力で負けてるのに、その子よりも特権階級にある事実が耐え切れないんだろう。うーん、キャイアはこいつのどこを理解して好きになっているのやら。全然内面を理解していないのに恋い焦がれてるなんて騙されるの前提じゃねえか。キャイアもそこらへんを理解してるならまだしも、そんなのと主君を天秤に賭けるようなまねされても目を覚ませ、としか思えんな。まあそんなもんでしょうか。
話が動き始めたけどどっちに転ぶのかわかりません。いくらがんばっても戦闘になったら剣士に敵わないからダグさんがどう動いてくれるのやら。まあ、あっちの世界からだれか一人でもやってきたらすべて台無しだけどな。聖機人なんぞ素手で破壊できる奴らしかいねえし。