触発されました。

最近の萌え四ブームと呼ばれる流行の内容について軽く触れてみたいと思います。
まず、よく言う萌え四の定義というものが何であるかはっきりと把握している者はいるのでしょうか。おそらく把握しているものなどいないでしょう。なぜなら、よく言われている萌え四の定義に沿った作品というものが売れていないからです。萌え四ブームの中核と言われるトリコロは、ある種の定義に沿った趣きはあるかもしれませんが、ブームというからには模倣から入った亜種とも言うべき存在が出てきて初めてブームになりうるのであって、そうでない場合は単にトリコロが売れているだけと言うトリコロブームでしかない訳です。実際トリコロブームであると言ってもそれほど問題ない現状にあって、読者が求めているのは萌え四コマではないのかもしれません。
そういう状況下にあって、雨後の筍のごとく現れた新4コマ誌の状況は推して知るべしというものです。結局はブームがない状況ではブームを作り出す必要がある訳ですが、作る側はブームに乗ればいいと考え、買う側はブームを担う描き手を期待している。これでは、需要と供給側に差異が生じるのもしょうがないでしょう。なにより、4コマ漫画へ新たに読者参入しているこの機会は、4コマ漫画というジャンルへ純粋に興味が向けさせるチャンスであるのに、編集側が4コマの良さを軽視した構成にしたのでは、文字通り一過性のブームで終わるでしょう。4コマは絵ではなくネタの勝負である事が忘れられているとしかおもえません。すくなくともぎゅっと編集部はそう考えていたようです*1。挙句結果はあんなかんじ。
萌える題材などあらゆるところに腐るほどある昨今にあって、編集側がきちんと4コマを作るつもりのないような誌面では、萌えとしての需要は乏しくなるのは当たり前。独自の形式として定着した4コマと萌えの融合こそがブームとなりうるただ一つの材料なのだとおもう。まあ、海藍先生は萌えが良くわからんそうですけど(締めになってない)。

*1:コミッカーズの特集参照